MCP Server Card とは?仕組みを解説
目次
この記事でわかること
- MCP Server Card とは何か、どこに置く仕組みか
server-card.jsonに何を書くのか(主要フィールド)- AI クライアントが「接続前」にサーバの能力を発見できることの意味
- この仕組みが今どの程度確定しているか(成熟度)
MCP Server Card とは
MCP Server Card とは、MCP(Model Context Protocol)サーバが、自分の能力・トランスポート構成・利用可能なツールを AI クライアントへ告知するための、標準化された HTTP エンドポイントです。
MCP は、Claude のような AI クライアントが外部のツールやデータ源に接続するための共通規格です。ただしこれまでは、利用者が接続先の URL や通信方式(トランスポート)を手作業で設定する必要がありました。MCP Server Card は、その手間を省くために「このサーバは何ができるのか」を機械が読める形で公開する、いわばサーバの名刺にあたる仕組みです。
どこに置くのか
MCP Server Card は、ドメイン直下の決まった場所に置きます。パスは次のとおりです。
/.well-known/mcp/server-card.json
/.well-known/ は、サイトに関する情報を機械可読な形で公開するための共通の置き場所です。AI クライアントは、接続を試みる前にまずこの URL を取りに行き、サーバの素性を確認できます。同じ /.well-known/ 配下に API の一覧を示すapi-catalog とは(RFC 9727)もあり、機能公開の入口として並びます。
何を書くのか(主要フィールド)
server-card.json には、クライアントが接続前に知りたい情報をまとめます。提案で扱われている主なフィールドは次のとおりです。
- name: サーバの名前
- description: 何をするサーバかの説明
- version: サーバのバージョン
- serverUrl: 実際に接続する先の URL
- tools[]: そのサーバが提供するツールの一覧
これらが事前に分かるため、クライアントは「どこへ、どの方式でつなげば、何ができるのか」を接続前に把握できます。
「接続前の発見」が嬉しい理由
最大の利点は、クライアントが接続を確立する前に、サーバの能力・トランスポート種別・認証要件・プロトコルバージョンを自動で発見できる点です。
従来は、利用者が接続先の URL やトランスポートを 1 つずつ手で設定していました。MCP Server Card があれば、クライアントはドメインを起点に server-card.json を読み込み、必要な接続情報を自動で組み立てられます。実際に、Claude などのクライアントはこうした well-known エンドポイントを探りに行く動きを取ります。利用者がドメイン名さえ知っていれば、あとは自動設定に任せられる、というのが目指す姿です。
今どこまで確定しているか(成熟度)
この仕組みは、現時点では「提案中」です。2026 年 2 月時点で、server-card.json を定める SEP-1649 や、/.well-known/mcp/ のマニフェストを定める SEP-1960 など、複数の SEP(仕様提案)が活発に議論・実装されています。一方で、これらはまだ MCP の core spec(本体仕様)にはマージされていません。
つまり「標準として確定したもの」ではなく、フィールド名や構成が今後変わる可能性があります。導入を検討する場合は、確定仕様ではなく進行中の提案であることを踏まえて、最新の議論を追いながら進めるのが現実的です。
よくある質問
MCP Server Card は今すぐ用意すべきですか
必須ではありません。提案段階のため、まずは仕組みを理解しておけば十分です。MCP サーバを公開しているサイトであれば、仕様の確定状況を見ながら検討するとよいでしょう。
ドメイン番人にも MCP サーバはありますか
あります。その接続方法や設定手順はドメイン番人の MCP サーバの使い方で解説しています。本記事で扱った「発見の仕組み」とは別に、実際の使い方を知りたい方はそちらをご覧ください。
agent readiness とどう関係しますか
MCP Server Card は、サイトが機能を機械可読で公開する取り組みの 1 つで、より大きなAI エージェント対応とはという枠組みの一部です。/.well-known/ での機能公開という観点で位置づけられます。
まとめ
- MCP Server Card は、MCP サーバの能力や接続情報を告知する標準化された HTTP エンドポイント
- パスは
/.well-known/mcp/server-card.json。name / description / version / serverUrl / tools[] などを書く - クライアントは接続前に能力・トランスポート・認証要件を自動発見でき、手動設定が不要になる
- ただし現時点では提案中(SEP、core 未マージ)であり、確定仕様ではない
まずは自社サイトの基盤を確認しませんか
MCP Server Card のような機能公開の土台は、DNS・robots・SSL といった Web インフラが正しく整っていることです。自社ドメインの SPF / DKIM / DMARC / SSL / DNS の状態は、ドメイン番人の無料診断で数十秒で確認できます。単発のチェックツールは無料ツール一覧にまとめています。