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複数ドメインの SSL を一括管理する運用ガイド

ドメイン番人4 分で読めます
目次

複数ドメイン SSL 管理の 3 階層

この記事でわかること

  • 保有ドメインが増えたときに起きる SSL 管理の盲点
  • 規模別の管理方式(スプレッドシート / 監視サービス / 自動化)
  • 期限管理 + 棚卸し + 担当者引き継ぎの仕組み化
  • 廃止・統合時のチェックリスト

ドメインが増えると何が起きるか

ドメインの保有数は事業拡大とともに自然に増えます。コーポレートサイト、ブランドサイト、ECサイト、キャンペーンサイト、海外向けドメイン、防御目的のブランド保護ドメイン。気づくと 1 社で 20〜50 ドメインを保有するケースも珍しくありません。

各ドメインに少なくとも 1 枚の SSL 証明書が必要で、サブドメインを増やせばさらに枚数は増えます。証明書が増えると次の問題が同時多発します。

  • どのドメインに、いつ期限切れの証明書があるか把握できない
  • 担当者の異動・退職で SSL の管理者が分からなくなる
  • 一部ドメインだけ自動更新が止まっていることに気づかない(SSL 自動更新の失敗
  • 使われていないキャンペーンドメインで警告画面が出続ける

1 枚の期限切れだけで、ブランド全体の信頼に傷がつくことがあります(SSL 失効の業務影響)。

規模別の管理方式

ドメイン数で見る管理方式

5 ドメイン以下: スプレッドシート + カレンダー

ドメイン数が少なければ、Google スプレッドシートで「ドメイン名 / レジストラ / 期限 / SSL 種別 / 担当者」を一覧化し、Google カレンダーに期限の 30 日前リマインダを入れるだけで十分です。

6〜30 ドメイン: 監視サービスを併用

UptimeRobot / Datadog Synthetics / NewRelic Synthetics 等の外形監視サービスで、各ドメインの HTTPS アクセスと SSL 期限を自動チェックします。月額数千円〜で 50 ドメイン程度までは余裕です。期限の 30 日前 / 7 日前 / 当日に通知を仕込みます。

30 ドメイン以上: 自動化と棚卸しの仕組み化

専用の SSL 管理 SaaS(DigiCert CertCentral / Sectigo Certificate Manager 等)、または自社で API 経由の管理スクリプトを運用します。同時に、年 1 回の「使っていないドメインを廃止する」棚卸しを必須化します。

監視に入れる 4 項目

ドメインを監視に登録する際、最低限次の 4 項目をチェック対象にします。

  • HTTPS でアクセスできるか: 鍵マークが正しく表示される状態か
  • SSL 証明書の期限: 30 日前 / 7 日前にアラート
  • 証明書のドメイン一致: 証明書が対象ホスト名をカバーしているか
  • HTTP → HTTPS リダイレクトの稼働: 301 リダイレクトが正常に動いているか

サブドメインを使っているなら、サブドメイン単位での監視も必要です(サブドメイン SSL は個別取得が必要?)。

棚卸しのチェックリスト

年 1 回(決算後や年度初めが目安)、保有ドメイン全てを棚卸します。

項目 確認内容
ドメインの利用状況 現在も Web / メールで使われているか
担当部門・担当者 連絡先が最新化されているか
SSL 種別 無料 / 商用 / EV のどれか
期限 30 日以上の余裕があるか
自動更新 有効になっているか、動作確認済みか
サブドメイン 過去のキャンペーン用が放置されていないか
廃止候補 1 年以上使われていないドメインの判定

廃止候補は安易に手放さず、ブランド保護や DMARC 観点を確認してから判断します。

担当者引き継ぎの仕組み化

ドメイン / SSL 管理の事故は、担当者の退職・異動時に集中して発生します。引き継ぎが個人作業に依存しない仕組みを作ります。

  • ドメイン管理ツールの権限を「個人 ID」ではなく「組織アカウント」で管理
  • 連絡先メールアドレスは個人ではなく domains@example.com のようなロール宛て
  • 期限アラートを最低 2 人以上が受け取る設定
  • ドキュメントを共有スペース(Notion / Confluence / 共有ドライブ)で運用

メール周りの共有運用ルールは共有メアド info@ のセキュリティ運用が参考になります。

廃止・統合時のチェックリスト

ドメインを廃止 / 統合する際は次を必ず実行します。

  • 旧ドメインから新ドメインへの 301 リダイレクト設定
  • 旧ドメインでも SSL 証明書を維持(無効化するとリダイレクト失敗)
  • DNS の MX / SPF / DMARC レコードの廃止または転送設定
  • レジストラ側で「自動更新オフ → 手動廃止」の手順を明示
  • 過去の請求書 / 連絡先からの参照確認

特に旧ドメイン宛のメールが届かなくなるリスクがあるため、廃止前に取引先への告知も必要です。

まとめ

  • ドメイン数が増えると SSL 管理は線形ではなく指数的に複雑化
  • 規模別に スプレッドシート → 監視サービス → 自動化 の段階で進化させる
  • 監視は 期限 / ドメイン一致 / リダイレクト の 4 項目
  • 年 1 回の棚卸しと担当者引き継ぎを仕組み化して属人化を避ける
  • 廃止 / 統合時は旧ドメインの SSL も維持(リダイレクト用)

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