急に Gmail で業者メールが届かない
目次
この記事でわかること
- いつもの業者からのメールが Gmail に急に届かなくなる代表的な原因
- 受信者側でまずできる確認 4 ステップ
- 業者に依頼する具体的なメッセージ
- 再発を防ぐ受信側の設定
「いつも来てたのに急に来なくなった」現象
請求書・注文確認・SaaS の通知メールなど、いつも届いていた業者からのメールが急に Gmail に届かなくなる。原因は受信者側か送信者側のどちらかですが、頻度が高いのは次の 3 つです。
- 業者側の DMARC 強化で Gmail が拒否し始めた
- 業者の送信元 IP がブラックリストに載った
- Gmail 側の迷惑メール判定が変わった
それぞれ受信者である自社にできることが違います。順に確認します。
ステップ 1: 迷惑メールフォルダ / すべてのメールを確認
Gmail の「迷惑メール」「すべてのメール」を開き、業者のドメインで検索します。
from:vendor-domain.co.jp
- 迷惑メールフォルダにある → Gmail が「スパム」と判定。フォルダで「迷惑メールでない」を選ぶと今後の判定に反映
- すべてのメールには無い → そもそも Gmail まで届いていない(経路で消えた / 業者から出ていない)
ステップ 2: 業者に「送ったか」を電話 / チャットで確認
Gmail まで届いていない場合、まず「本当に送ったか」を電話やチャットで確認します。業者側の送信失敗(メールサーバートラブル)や、社内の作業者が送り忘れているだけのケースは意外に多いです。
業者の管理画面で「送信ログ」を確認してもらいます。送信ログに「送信成功」と出ているのに Gmail に届いていない場合、経路で消えています。
ステップ 3: 業者にヘッダを送ってもらう
業者側で「過去に届いていた最後のメール」と「同じ宛先・条件で送ったが届かなかった直近のメール」の メッセージのソース をもらいます。
業者がよく分からない場合は、社内 IT 担当者から業者の IT 担当者に依頼を入れます。
ヘッダの確認ポイント。
- Authentication-Results に
dkim=failspf=faildmarc=failが混じっていないか - 送信元 IP(Received ヘッダ)が以前と変わっていないか
- 件名や本文が極端にスパムっぽい単語に変わっていないか
Authentication-Results の読み方は SPF / DKIM / DMARC の確認方法 を参照。
ステップ 4: 業者に依頼する具体的なメッセージ
業者が技術的な確認に詳しくない場合、次のテンプレートで依頼するとスムーズです。
件名: 御社からのメールが Gmail に届かない件のお願い
平素よりお世話になっております。
X 月 X 日頃から、御社(vendor-domain.co.jp)から
弊社の Gmail 宛のメールが届かなくなっております。
つきましては、以下をご確認いただけますでしょうか。
1. メール送信ログで該当時刻の送信成功 / 失敗
2. 送信ドメイン(vendor-domain.co.jp)の SPF / DKIM / DMARC 設定
3. 該当 IP のブラックリスト掲載状況
(mxtoolbox.com/blacklists で確認可能)
直近で届いた最後のメールと、届かなかった直近のメールの
「メッセージのソース」をいただけると、より早く原因が特定できます。
お忙しい中恐縮ですが、ご対応のほどよろしくお願い申し上げます。
業者側の対応の流れは Gmail にメールが届かない原因 を案内すると伝わりやすいです。
受信者側でできる予防
業者からの重要メールを「迷惑メール扱い」されないように、受信側で次の設定を入れておくと安全度が上がります。
Gmail のフィルタで「迷惑メールにしない」
設定 → フィルタとブロック中のアドレス → 新しいフィルタを作成。From に業者のドメインを入れ、「迷惑メールにしない」「重要マークを付ける」を選びます。
ただし、フィッシング詐欺のメールも同じドメインを名乗ることがあります。フィルタを使う場合は「ヘッダで認証 pass している」条件を併用するのが理想です。
連絡先に追加する
業者の主要送信アドレスを Gmail の連絡先に追加。Google は連絡先のアドレスから来たメールは迷惑メール判定を緩めます。
業者側の根本対策
業者側で SPF / DKIM / DMARC を正しく設定し、p=quarantine 以上に強化されているドメインからの送信は Gmail も受け入れやすくなります。業者に推奨できる順序は次の通りです。
- SPF レコード整備(include は 10 lookup 以内)
- DKIM 有効化(CNAME か TXT で公開鍵を登録)
- DMARC を
p=noneで 2 週間観察 - 問題なければ
p=quarantine→p=rejectに強化
詳細は DMARC ポリシー強化の手順 を共有すると伝わりやすいです。SPF の問題は SPF レコード Flattening も参照。
よくある質問
Q. 業者からは「送れている」と言われた
送信ログでは成功でも、Gmail の入口でブロックされているケースがあります。業者側のヘッダと bounce 状況を再度確認してもらいます。
Q. 「Gmail が悪い」と言われた
ほとんどの場合、業者側の認証設定が原因です。業者にメッセージのソース確認と SPF / DKIM / DMARC の点検を依頼します。
Q. 別の業者からは届いている
特定業者だけ届かないなら、その業者側の問題に絞り込めます。業者側の DMARC や IP レピュテーションを確認してもらいます。
まとめ
- 迷惑メールフォルダ → 業者に送信確認 → ヘッダ確認の順で切り分け
- 業者の認証(SPF / DKIM / DMARC)と IP レピュテーションが原因のことが多い
- 受信側はフィルタ / 連絡先で予防、根本対策は業者側
- メッセージのソースが解決の最重要証拠
まずは現状を把握しましょう
自社の受信ドメイン(受け側)と、業者ドメインの SPF / DKIM / DMARC は、ドメイン番人の無料診断で確認できます。業者と原因を共有する材料としてもお使いください。切り分けにお困りの場合はお問い合わせからご相談ください。