ドメイン番人の無料診断を大幅拡張|27項目に
目次

この記事でわかること
- 無料ドメイン診断
/diagnoseが 5 カテゴリ × 27 項目 に拡張されたこと - メール認証(SPF / DKIM / DMARC)を看板スコアとして維持しつつ、DNS・Web セキュリティ・ドメイン管理・ブランド保護を「詳細診断(任意)」として追加した狙い
- 期限切れ・なりすまし・冗長性などの 重大な指摘 が自動でハイライト表示されるようになったこと
5 カテゴリ × 27 項目に拡張しました
これまでの無料ドメイン診断は SPF / DKIM / DMARC というメール認証 3 種を中心に、設定の有無と整合性を 0〜100 のスコアでお返しする仕組みでした。今回、それを土台に メール認証の周辺・DNS インフラ全般・Web 配信のセキュリティ・ドメイン登録の管理状態・ブランド保護 までを 1 度の診断でまとめてチェックできるようにしています。
入力するのは引き続きドメイン名 1 つだけです。所要時間は 5〜10 秒、登録不要です。
なぜ広げたか|「メール認証だけ完璧でも事故は起きる」
中小企業の運用では、メール認証はしっかり設定したつもりでも、別のところで止まることが少なくありません。具体例を 3 つ挙げます。
- SSL 証明書の更新を忘れて停止:DNS は健全、メールも届く。けれどある日 Web サイトに「保護されていない通信」が表示されて取引先からの信頼を失う
- NS が 1 件だけ:DNS 事業者の障害で メールも Web も同時に停止。冗長化ができていれば回避できた
- registrar lock 解除のまま:ドメイン奪取の被害に遭ったとき、防御線が 1 枚少ない状態だった
これらは「メール認証スコア」だけ見ていても気付けません。だからこそ、看板スコアはメール認証のままで残しつつ、隣接する観点を 任意で展開できる詳細診断 として横並びに置く設計にしました。
5 つの新カテゴリと、各カテゴリの中身
それぞれのカテゴリで何を見ているかを簡潔に紹介します。
メール認証 周辺(8 項目)
SPF / DKIM / DMARC の 本体は看板スコア側で評価しているため、こちらでは「設定するともう一段安全になる」周辺項目をまとめています。
- MX レコード: 受信できる設計か、送信専用なら明示されているか
- BIMI: ブランドロゴ表示の準備度(任意)
- MTA-STS / TLS-RPT: 受信時の TLS 強制ポリシーとレポート設定
- DMARC pct=100 / アラインメント strict / rua: DMARC を「効くように」運用できているか
- DKIM 鍵長 ≥2048 ビット: Gmail / Outlook の現行ガイドライン適合
詳しい関係はSPF・DKIM・DMARCの違いをわかりやすく解説を併せてご覧ください。
DNS インフラ(8 項目)
DNS 自体の健全性です。メールが届くかどうかとは別に、DNS が落ちたら全部止まるという観点で見ています。
- NS 冗長性 ≥2 と NS の事業者分散
- DNSSEC(DS レコード) の有無
- CAA(誤った認証局からの SSL 発行を防止)
- AAAA / IPv6 対応
- SOA TTL の妥当性
- DNS 応答速度
- TXT レコードの過剰・SPF 重複(SPF が 2 件以上は RFC 違反)
DNS レコードの種類自体についてはDNSレコードの種類をわかりやすくで図解しています。
Web セキュリティ(6 項目)
HTTPS で Web を配信しているドメインの安全性です。
- HTTPS 接続成功と証明書有効性
- 証明書の有効期限 残日数:14 日以内なら緊急、30 日以内なら警告
- HSTS ヘッダの max-age と HSTS preload 申請の前提
- HTTP/2 / HTTP/3 の対応(Alt-Svc 広告で確認)
- CT log から見た発行 CA の多様性(不審な証明書発行の早期発見)
期限管理だけは別記事SSL証明書の有効期限を確認する3つの方法で詳しく紹介しています。
ドメイン管理(3 項目)
ドメイン登録そのものの状態を、RDAP(WHOIS の後継 API)と DNSSEC のチェーンで確認します。
- ドメイン有効期限の残日数:30 日未満なら緊急。失効すると Web ・メール・SSL がすべて停止します
- レジストラ転送ロック(
clientTransferProhibited)の有無 - DS と DNSKEY の整合:親ゾーンの DS と自ゾーンの DNSKEY が両方あるか
期限切れの怖さはドメインの更新忘れと redemption からの復旧手順に体験記をまとめています。
ブランド保護(2 項目)
なりすましやフィッシングの被害を防ぐ「攻撃者から見た自社ドメイン」の観点です。
- 似たドメイン (typosquatting) の存在:
m → rnl → 1o → 0などの紛らわしい置き換えで作られたドメインが他者によって登録されていないか - 主要 TLD の取得状況:
example.comを持っているならexample.netexample.jpexample.co.jpも自社で押さえているか
なりすましメール対策の全体像はなりすましメール対策を参照してください。
重大な指摘は自動でハイライトされます
5 カテゴリの中から「即対応すべき」項目だけを抜き出して、結果画面の上部に 重大な指摘 として並べる仕組みも入れています。具体的には以下のような状況です。
- SSL 証明書が 期限切れ または 14 日以内に切迫
- ドメイン有効期限が 30 日未満
- NS が 1 件のみで冗長化されていない
- レジストラ転送ロックが解除
- DNSSEC のチェーンが切断(DS あり / DNSKEY 無しの致命パターン)
- SPF PermError(
include:の数が 10 を超えるなど) - DMARC レコード未設定
- DKIM 鍵長が 1024 ビット未満
詳細を見るより前に、まず手を打つべき 1〜3 項目が一目でわかるようにしています。
既存ユーザー・連携クライアントへの影響
既に診断ツールをご利用中の方や、Agent Skills / MCP 経由で /api/diagnose を呼んでいる方への配慮として、以下を守って実装しました。
- 看板スコア (SPF/DKIM/DMARC、A〜F グレード、加重 35/25/40) は計算式・出力フィールドとも完全に維持
- 新フィールド(
detailsの 5 カテゴリとcritical_issues)はすべて optional 追加。読み取らない既存クライアントは何の修正も不要 - API 入力スキーマは引き続き
{ domain, turnstileToken }、認証フローも変更なし
まずは現状を把握しましょう
自社ドメインの 5 カテゴリ 27 項目の状態は、無料ドメイン診断でドメイン名を入れるだけで確認できます。看板スコアの直下、「詳細診断(任意)」を展開すると各カテゴリの内訳がご覧いただけます。
「指摘が多くてどこから手を付ければいいかわからない」「重大な指摘の意味が掴めない」といった場合は、お問い合わせからお気軽にご相談ください。優先順位の整理から実装代行まで、中小企業の運用に合わせて専門家がサポートします。